CFD JOURNALCFDを、学び、使いこなす。
2026GUIDEUPDATED
CFD取引徹底比較 > CFD取引の基礎 > CFDのコスト完全ガイド
このサイトのコンテンツにはプロモーションを含みます。

CFDのコストと損益計算

CFDの費用を、取引後の明細照合と注文前の見積もりに分けて解説。スプレッドの二重計上を防ぐ計算例、金利・価格調整額、会社と商品で異なる持越し費用を整理します。

CFDの総費用を調べるときは、注文前の見積もりと、取引後の明細照合を分けます。実際の買値・売値から計算した損益にスプレッドをもう一度引くと、費用を二重に数えてしまいます。

計算機と2枚の明細を虫眼鏡で照合する、CFDの費用確認の概念イラスト
約定価格に含まれる費用と、明細で別に受払いされる費用を分けて確認します。図は概念イラストです。

取引後の損益を照合する

顧客から見た買値がAsk、売値がBidです。通常は買値のほうが高く、この差がスプレッドです。買い建玉を売って決済する場合、実際の新規買い約定と決済売り約定の差には、両時点のスプレッドの影響がすでに入っています。根拠はIG証券の買値の説明と、売値・買値に含まれるスプレッドの説明です(末尾の公式資料を参照)。

買い建玉の価格差損益 =(決済売り約定価格 − 新規買い約定価格)× 数量 × 価格1単位あたりの価値

売り建玉なら「新規売り約定価格 − 決済買い約定価格」です。株数・ロット・ポイント・通貨の単位は銘柄ごとに違うため、実際の取引単位に合わせます。その後に価格差損益に含まれていない手数料・調整額などを足し引きします。

明細の純損益 = 約定価格からの価格差損益 − 別計上の手数料・支払額 + 別計上の受取額

実際の約定価格には執行時の価格差も反映されています。想定価格とのずれを分析する際は別に比較できますが、確定損益から再び「スリッページ費用」として引きません。また、画面の「実現損益」がすでに手数料や調整額を含む場合もあります。まず表示項目の定義を読み、同じ金額を再加算・再控除しないことが大切です。

架空の買い取引で計算する

説明用の架空の円建てCFDを考えます。数量は10、価格1円の変化あたりの価値は数量1につき1円です。次の価格・手数料・金利はすべて仮定で、各社の現行レートや取引単位を表しません。税金は計算に含めません。

確認項目新規時決済時
買値(Ask)102円で買い約定110円
売値(Bid)100円108円で売り約定
中値101円109円
スプレッド2円2円

約定価格からの損益は(108 − 102)× 10 = 60円です。往復の別計上手数料を4円、保有中の金利支払を6円と仮定すると、純損益は60 − 4 − 6 = 50円です。この60円からスプレッド相当額をもう一度引く必要はありません。

注文前の費用を見積もる

約定前は、将来の決済価格もスプレッドも確定していません。上の例を中値の値動きから見積もるなら、(109 − 101)× 10 = 80円から、新規・決済それぞれの中値と約定側価格の差を引きます。

中値を基準にした概算 = 中値の値動きによる損益 − 新規時の半スプレッド相当額 − 決済時の半スプレッド相当額

両時点とも2円幅なので、80 −(2 ÷ 2 + 2 ÷ 2)× 10 = 60円となり、約定価格での計算と一致します。さらに別計上の4円・6円を引いて50円です。これは買値・売値の算術平均を中値とし、その提示価格どおりに約定する仮定の分解です。実際には幅の変化、数量、約定価格のずれ、端数処理を確認してください。

決済時の買値・売値を直接使って見積もる場合は、すでにスプレッドを含むので再控除しません。「チャート価格」が買値・売値・中値のどれかも確認します。注文前の見積もりは結果の保証ではありません。

持越し費用は商品ごとに違う

同じ原油や株価指数でも、期限の有無、参照原資産、会社の設計により費用が変わります。「手数料無料」「期限あり」だけで総費用を判断できません。2026年10月5日に確認した公式条件の例は次のとおりです。

対象の例持越し等の扱い確認する条件
DMM CFDの金・銀スポット営業日をまたぐ保有に金利調整額の受払い対象営業日、各日の受払額。祝日等で受払日が不規則になる場合
DMM CFDの株価指数、金・銀スポット以外の商品参照先物の限月変更による評価損益を相殺する価格調整額対象銘柄、調整日、換算。単なる金利手数料と混同しない
IG証券の期限なし株価指数CFD翌営業日への持越しにファンディングコスト総取引金額、方向、適用金利、通貨・銘柄別の日数と判定
IG証券の期限あり株価指数・商品CFD資金調達費用はスプレッドに織り込まれ、別途の日次ファンディング請求はない期限ありの対象銘柄か、スプレッドと決済期限
サクソバンク証券の限月ありCFD翌日への持越しにキャリングコストの支払い当該建玉の取引証拠金、金利水準、通貨別の年日数、銘柄別条件

この表は各社の対象区分の違いを示すもので、費用の安さの順位ではありません。IGの期限ありの説明を他社へ当てはめたり、サクソバンクの証拠金基準の式を取引総額基準の商品へ流用したりしないでください。売り建玉でも金利を支払う条件があります。期限の見方はCFDの期限・限月とロールの確認、個別条件の点検はサクソバンクCFDの費用と条件確認で補えます。

調整額と価格を一緒に見る

DMM CFDの価格調整額は、参照先物を次の限月へ切り替えるときの価格変化による評価損益を相殺する仕組みです。受取りがあっても、その金額だけを投資利益とみなせません。

例えば、買い建玉で参照価格の切替えだけにより5ポイント上がり、建玉全体の1ポイントあたりの価値を10円と仮定します。評価損益が50円増えて価格調整額を50円支払うなら、この切替えによる2項目の合計は0円です。逆方向なら評価損益の減少と調整額の受取りを合わせて見ます。これは相殺だけを説明する架空の例で、他の値動き・スプレッド・金利・為替まで含めた総損益が0円になるという意味ではありません。

DMM CFDでは日本225以外の価格調整額を円換算するため、換算時の為替も確認します。株式・指数CFDの配当等調整金についても、別計上の受払と価格変動を一緒に見ます。現物株の配当・株主権と同じものとして扱わず、対象と受払条件を会社の書面で確かめます。

比較・明細照合の手順

  1. 商品を特定する。銘柄名、期限あり・なし、取引単位、損益通貨、買い・売り、数量をそろえます。「1ロット」だけでは他社と比較できません。
  2. 価格に含まれるものを分ける。注文前なら買値・売値と想定決済価格、取引後なら新規・決済の実際の約定を使います。手数料が別計上か、提示価格に含まれるかも確認します。
  3. 保有日程を入れる。判定時刻を何回またぐか、週末・祝日の日数、調整日や期限を確認します。日次金利の基準額が証拠金か取引総額かを取り違えないようにします。
  4. 別の受払を集める。手数料、金利・キャリング、価格・配当等調整、外貨損益の換算や両替費用を明細ごとに整理します。すでに円換算・控除された表示なら再計算で重複させません。
  5. 比較条件と差額を残す。想定を含む試算はその日時と前提を残します。取引後は入出金・振替を売買損益と分け、価格差損益と各受払の合計を明細の合計と照合します。

費用が少なくても、値動きや為替による損失が小さくなるとは限りません。必要証拠金だけでなく取引総額と価格変動を見て判断してください。

費用を確認できる公式資料

以下は2026年10月5日に本文を確認した資料です。各ページに明示された改定日は確認できず、同日時点の公開条件を参照しています。発注時は対象銘柄の最新の取引条件と書面を確かめてください。