CFDの取引計画は、銘柄・入る条件・数量・撤退条件・期限を注文前に決めるものです。価格の予想が外れたときの行動と、条件がそろわないときの見送りを先に書きます。

注文前に埋める取引計画テンプレート
「上がりそう」「無理をしない」だけでは注文内容を決められません。数値、時刻、確認先まで記入すると、条件が満たされたかを判断できます。
| 項目 | 記入する内容 |
|---|---|
| 目的と仮説 | 短期の値動き、保有資産のヘッジなどの目的/判断に使うデータ/仮説が崩れる条件 |
| 銘柄の仕様 | 会社と銘柄名、通貨、1枚の値動き損益、最小数量と刻み、取引時間、期限、調整額 |
| 入る条件 | 買い・売りの方向、指値・成行等の注文種類、価格、許容するスプレッド、注文の有効期限 |
| 損失予算と数量 | 円での損失予算、撤退幅、費用・約定ずれへの余裕、刻みに合わせて切り下げた数量 |
| 撤退条件 | 逆指値の価格、利益確定候補、保有を終了する時刻/自動注文の有無/損失を保証する注文か |
| 資金と他の建玉 | 必要証拠金、残る余力、既存建玉と合わせた価格変動リスク、ロスカットの条件 |
| 見送り・中断 | 重要発表の前後、価格やスプレッドの逸脱、操作不能、監視できない時間への持ち越し |
| 約定後の確認 | 実際の価格・数量・決済注文の状態/決済後の費用・損益/計画を変更した理由と時刻 |
未確認の欄があれば、そのまま発注せず、銘柄詳細と注文画面で埋めます。ヘッジでは現物の評価額とCFDの対象・数量のずれも確認し、自動売買では最大建玉と停止後に残る注文・建玉を追加します。
損失予算1万円なら何枚にするか
GMOクリック証券の日本225では、1枚を保有すると価格が1円動くごとに損益が10円変わります。最小数量は0.1枚です。以下は買い約定40,000円、売りの撤退候補39,800円、損失予算10,000円と仮定した計算で、現在値や推奨する価格・予算ではありません。計算は税引前です。
- 撤退までの価格幅は40,000 − 39,800 = 200円。
- 1枚あたりの価格差損失は200 × 10 = 2,000円。
- 費用と不利な約定ずれへの余裕を1枚あたり400円と仮定すると、予算上の負担は2,400円。400円は所定手数料や実際のスリッページではなく、自分で見積もる余裕です。
- 10,000 ÷ 2,400 = 約4.166枚。0.1枚刻みに切り下げると4.1枚で、価格差損失8,200円+余裕1,640円=9,840円。4.2枚では10,080円になり、予算を超えます。
ここでは買いの約定価格と売りの決済候補価格を使っているため、その価格差に含まれるスプレッドを再び加えません。MIDなど同じ基準の価格から幅を出す場合は、売買それぞれのBID・ASKとスプレッドを別途確認します。保有中の調整額や外貨の換算費用は、対象銘柄と期間に合わせて見積もります。
数量を決めた後に必要証拠金、任意証拠金、他の建玉、ロスカットレートを確認します。資金が足りることと、この損失予算で取引できることは別です。計算結果が最小数量を下回る場合は、撤退幅を都合よく狭めず見送ります。ポジションサイズ計算は価格差だけの数量概算なので、費用の余裕と数量の刻みは別に確認してください。
9,840円は損失の上限ではありません。通常の逆指値は指定価格を保証せず、急変や休場明けには不利な価格で約定することがあります。4.1枚を39,500円で決済した場合、価格差だけで500 × 10 × 4.1 = 20,500円の損失です。費用の余裕を設けても、相場急変や証拠金を超える損失を防げるとは限りません。
価格・期限・見送り条件を記入した例
上の計算条件で、同じ日のうちに終了する買い計画を組む場合の記入内容です。価格と時刻は仮の条件であり、この売買方法の有効性や利益を示すものではありません。
| 判断する場面 | 事前に決める行動 |
|---|---|
| 新規注文 | 自分の仮説を満たす場合だけ買い指値40,000円。未約定の新規注文は日本時間20:00に取り消す。画面の注文期限も確認する。 |
| 数量 | 4.1枚以下。必要資金と既存建玉を合わせて確認し、余力が不足するなら数量を減らすか見送る。 |
| 約定後 | 実際の約定価格・数量を確認。39,800円の決済売り逆指値と40,300円の売り指値をOCOで設定する場合は、両方が受付済みかを確認する。 |
| 時刻による終了 | 日本時間21:00に残建玉の決済と残注文の取消しを確認。注文期限が切れても、保有建玉が自動で決済されるとは考えない。 |
| 発注を見送る | 判断に使うデータが未確認、スプレッドが自分の上限を超える、重要発表が保有予定時間と重なる、決済を確認できない場合。 |
| 条件が変わった | 未約定なら注文を取り消して再検討。約定済みなら、損失予算を増やすために撤退価格を遠ざけず、事前の撤退条件に沿って対応する。 |
GMOクリック証券のOCOは、片方が約定するともう片方が取り消される組合せ注文です。注文の有効期限と保有を終了する予定時刻は別に管理します。逆指値・複合注文の発動と取消しで注文条件を確認し、銘柄の取引時間と休止区間に終了予定時刻が重ならないか確認してください。
利益・損失と計画を守れたかを分けて振り返る
| 照合するもの | 次回の判断材料 |
|---|---|
| 予定と実際の価格・数量 | 価格差、約定ずれ、追加した数量を注文履歴で確認。数量を増やした理由と予算への影響を残す。 |
| 見積りと実際の費用 | 調整額・手数料・為替換算と価格差損益を分ける。余裕400円の仮定が実際の負担に足りたか確認する。 |
| 決めた条件と実際の行動 | 期限、見送り、撤退の条件を守ったか確認。利益でも数量違反なら同じ行動を繰り返さず、損失でも仮説と執行を分けて見直す。 |