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CFD取引日誌の書き方

約定価格と数量、調整額、手数料を明細と照合し、取引前の損失予算・撤退条件と実績を比べます。分割決済も、同じ取引IDで合計して記録します。

取引日誌には、約定した価格・数量・費用と、取引前に決めた条件を残します。損益の数字が取引明細と一致してから、数量超過や撤退の遅れがなかったかを点検してください。

取引日誌のノート、取引明細の用紙、照合に使う虫眼鏡と鉛筆
約定履歴と調整額の明細を手元に置き、日誌の価格・数量・受払いを照合します。

まず記録する8項目

項目残す内容
取引の識別自分の取引ID、会社名、口座区分、銘柄名・コード、買い/売り。注文番号と約定番号も紐づける。
計画新規前の損失予算、数量、撤退価格、注文期限、建玉を終える時刻、分割決済や追加の条件。後から書き換えない。
新規約定約定日時とタイムゾーン、価格、数量、取引単位、通貨。複数回の約定はそれぞれ残す。
決済約定対応する新規建玉、決済日時、価格、数量。一部決済なら残った数量も記録する。
受払い価格差損益、金利・価格・権利などの調整額、手数料、円換算額。受取りをプラス、支払いをマイナスで残す。
注文と実行の差注文種類、指定価格、約定価格、取消し・失効。判断用の画面価格を残すなら、Bid/Askと取得時刻も付ける。
計画との相違条件を守ったか、変更した日時と理由。指標発表、休止、操作間違いなど、確認できる事実を残す。
次回の行動同じ事態を避ける具体策を1つ。例えば「発注前に数量と売買方向を読み返す」。

取引前の条件がまだない場合は、取引計画の記入例から損失予算・数量・期限を決めます。日誌で利益が出た後に、当初の予算を増やして計画内だったことにしてはいけません。

分割決済の記入例:利益と損失を合計する

GMOクリック証券の店頭CFD「日本225」は、1枚で価格が1円動くと損益が10円変わります。以下は価格・数量・予算を仮定した、同じ取引日内の買い取引です。実際の相場や取引実績ではありません。新規は40,000円で1枚、損失予算は取引前に2,000円とし、0.4枚と0.6枚に分けて決済します。手数料は同社の取引ルールに従い0円、調整額は発生しない条件を仮定します。損益は税引前です。

決済実際の売り約定価格差損益
1回目40,100円 × 0.4枚(40,100 − 40,000)× 0.4 × 10 = +400円
2回目39,900円 × 0.6枚(39,900 − 40,000)× 0.6 × 10 = −600円
合計決済済み1枚/残り0枚+400 − 600 = −200円

1回目の利益400円だけを日誌に転記すると、取引全体の損失を見落とします。新規1枚に対して決済数量が合計1枚になったことを確かめ、約定番号ごとの損益を足してください。追加建玉があれば、元の建玉との対応も残します。

買いの価格差損益 =(決済約定価格 − 新規約定価格)× 数量 × 取引単位
売りの価格差損益 =(新規約定価格 − 決済約定価格)× 数量 × 取引単位

外貨建て銘柄は価格の通貨と口座への円換算を分け、会社の適用為替レートと端数処理を取引明細で照合します。現在の為替レートで過去の約定を再計算すると、明細と一致しないことがあります。取引単位も銘柄・会社で異なります。

スプレッドやスリッページをもう一度差し引かない

買いはAskで新規、Bidで決済し、売りはBidで新規、Askで決済します。実際の売買約定価格の差には、この価格差が既に反映されています。約定価格から出した損益に、同じ取引のスプレッドを費用としてもう一度差し引かないでください。

先の2回目の決済で、売り逆指値の指定価格が39,920円、実際の約定が39,900円なら、不利なずれは20円です。0.6枚では20 × 0.6 × 10 = 120円に相当します。この120円は、実際の39,900円から計算した損失600円に含まれています。日誌の「注文と実行の差」に残し、損益から再び控除しません。通常の逆指値は指定価格での約定を保証しません。

日誌の取引損益 = 価格差損益 + 調整額の受取り − 調整額の支払い − 別途請求された手数料等

明細の合計額に調整額や手数料が既に含まれている場合は、合計額を採用し、内訳は照合用の列へ残します。調整額を一律に「費用」とせず、種類と受払いの符号を保存してください。GMOクリック証券でも発生する調整額は銘柄によって異なります。

手数料や調整額がある別の取引では、価格差利益3,000円、調整額の受取り200円・支払い500円、別途手数料100円なら、取引損益は3,000 + 200 − 500 − 100 = 2,600円です。金額は仮定で、先の日本225の例や特定会社の料金ではありません。費用の種類と注文前の試算は、CFDの費用と明細の照合方法も確認してください。

取引履歴を保存し、日誌と照合する5手順

  1. 期間と口座を揃える。取引日時のタイムゾーンと会社の取引日区分を確認し、同じ期間の約定・調整額・手数料の明細を用意します。
  2. 元のCSVや報告書を保存する。GMOクリック証券のPC会員ページでは「マイページ」→「精算表」→「取引履歴・CSV」から取得できます。利用可能時間や画面名は最新の案内を確認してください。
  3. 数量を合わせる。取引IDごとに新規と決済を対応させ、一部決済・追加・残存建玉を確認します。注文受付だけを約定として数えないでください。
  4. 受払いの内訳を合わせる。約定損益、調整額、手数料を合計し、明細の集計と照合します。入出金や口座間の振替は、売買の利益・損失へ含めません。
  5. 不一致を解消してから振り返る。未決済の評価損益、期間外の調整額、二重計上、為替換算、端数処理を点検し、解消できなければ該当する約定番号を会社へ問い合わせます。

GMOクリック証券の案内では、PCの「注文・約定一覧」は過去3か月、スマホアプリの約定履歴は過去2週間です。3か月以上前の履歴は、PCまたは対応アプリの「電子書類閲覧」からCFDの報告書を確認します。画面の履歴表示期間と、手元に保存した記録の期間は別です。取得できた履歴だけを全取引とみなさないでください。

元ファイルを残したまま集計用のコピーを作り、訂正したセルには理由と日付を残します。日誌の集計だけで申告額を確定せず、申告に使う年間損益報告書などの正式な書類とも照合してください。

週ごとの振り返りは、損益と計画遵守を別々に見る

R倍数 = 費用・調整額を反映した取引損益 ÷ 取引前の損失予算

先の取引は−200 ÷ 2,000 = −0.1Rです。分母は事前の予算のまま使い、予算が0円・未記入なら計算しません。Rは予算に対する結果を比べる補助値であり、損失をその額に制限する仕組みではありません。

結果と行動点検すること
利益/計画を守った同じ条件の他の取引と比べ、特定の1件の利益に偏っていないかを見る。
利益/計画を外れた利益とは別に、予定外の数量増加や撤退の先延ばしを残す。次回も許してよい行動とは判断しない。
損失/計画を守った想定した価格変動、約定のずれ、費用のどこが予算と違ったかを確かめる。
損失/計画を外れた変更した時点と原因を探し、例えば数量入力の再確認など、繰り返しを避ける行動を決める。

同じ銘柄・時間帯・保有期間の取引を揃えて、件数、合計損益、費用、計画から外れた件数を見ます。分割決済の約定件数を、別々の取引回数として混ぜないでください。取引IDで数え、同時に持った関連銘柄もまとめて確認します。

改善する項目は「次回から発注前に決済期限も確認する」のように、実行したか確かめられる行動を1つ選びます。少数の記録や特定の相場だけでは、将来の利益・勝率や手法の有効性は判断できません。数量や撤退を決める前提は、ポジションサイズ計算で点検できます。

CFDは相場急変などで、予定した損失や預けた証拠金を超える損失が生じる可能性があります。記録や逆指値の利用で、そのリスクがなくなるわけではありません。